異次元の少子化対策(笑)

少子化対策 氷河期世代

2022年の出生数が80万人を割ったとニュースで見ました。異次元の少子化対策とか言って騒いでいますが、いまさら遅いかと思います。また財源に社会保障費の増加を検討するとか、バカとしか言えません。皆、お金が無いから子供を産まないのに、これ以上手取り収入を減らし個人の負担を増やしてどうするんでしょう。
既に手遅れと思いつつ、今後の少子化対策について考えてみました。

外国の少子化対策

少し前にフランスに倣い、N分N乗とかいう少子化対策を検討するとかいうニュースを見ました。

N分N乗方式は、第二次世界大戦で減った人口を増やそうと、フランスが1946年に導入した。個人単位で課税する日本の所得税とは異なり、対象が世帯単位になる。世帯の課税所得を家族の人数(N)で割り算した後、1人あたりの税額を算出して、家族の人数(N)をかけ直す方法だ。


そもそもフランスの少子化対策が上手くいっているのは、事実婚に代表される寛容な制度を認める社会の風潮と人種だからではないでしょうか。
男は外に出て稼ぐものとか、専業主婦などという古臭い意識がまだ根強く残る日本にフランスの少子化対策など合うわけがない。

男女の意識改革が進んでいない

男性、女性とも根本的な意識改革もなされぬまま、女性の権利を向上させろとかいう、欧米から来た価値観を無理やりマスゴミが押し付けてきて、日本社会に無理やり浸透させてきた結果、新旧の文化と価値観が入り混じった歪な結果となっています。

そもそも結婚後のお小遣い制とかいう意味不明の風潮や、子供の親権争いでの優位性などの権利面で日本はかなり女性を優遇しているという印象ですが、そう思うのは私だけ?

諸外国は政治家の数とか、会社の取締役や雇用数で、女性が何人所属しているかを男女平等を決める指標としているようですが、男女平等の本質的な問題はそこではないでしょう。
公平と平等をはき違えている気がします。
個人の能力や性的な役割を考慮せず、数字だけに着目して女性のスタッフや役員を増やそうとする取組みなど愚の骨頂です。

歪な婚姻制度

そして、いつまで化石化した日本の結婚制度を続けるんでしょうか?結婚など他人同士がするもの。昭和時代から続く不平等契約を、なんで他人と結ばないといけないのか。その延長上にある少子化問題が解決するはずもない。

少子化対策を考えてみる

ところで昔から少子化対策として騒がれていましたが、特に結果は出ていません。
ではどうしたらいいのでしょう。

元の日本社会に戻す

日本の古臭い社会形態もある意味、社会を成長させるための理にはかなっていました。男は外で働き金を稼ぎ、女は家庭にいて子供を育てる。女性差別の権化と揶揄される、このシステムですが非常にシンプルかつ明瞭で、男性の就業機会を奪うことなく、また役割の住み分けがきっちり出来ていました。
極論を言えば、例えば男はお金を稼ぐATM、女は子供を生む機械ということで、社会的な役割を明確にさせればいいのでは。

ただ私が女だったら、家にずっといろと言われたら絶対嫌ですけど。まあ昔と違って、いまは子育て以外は家電でほとんど自動化できるし、ある意味楽かも。家事はルンバやドラム式洗濯機にやらせて、あとは動画でも見てればいいし(笑)
ただ旧態依然の日本社会はグローバルスタンダードには反するので、今後の日本では無理でしょうね。

男女参画社会

男性は仕事ばかりに固執せず、家事と育児について女性と協力体制をとること。そして子供が出来た時は育児休暇を積極的に取れるような意識の醸成と社会の雰囲気をつくること。
女性は逆に労働社会の中での地位向上のため、家庭という逃げ道を無くす、寿退社だとか専業主婦などという単語を死語にするべき。

現状、男性は専業主夫とかいうと世間から奇異の目で見られますが、女性は家庭への逃げ道がある風潮があると感じます。実際、男女平等の意識が強い国では、こんな風潮はありません。
本当の意味で平等にしたいなら、まずは社会全体の意識改革をすべきでしょう。
まあ、これは今でも働きかけていることですが、いつまでもたっても実現しませんけどね。

さらに建前でなく本音を言えば、例えば自分が会社の経営者だったとき、こんな男女平等とかいう綺麗ごとは実現できません。きっと、昔も今もこれからも実現可能なのは大企業だけです。

日本社会の多くを占める中小企業が、そんなことをできる体力があるわけがない。また批判覚悟でハッキリ言えば男の方が労働者としては、ずっと扱いやすいです。力仕事も任せられるし。寿退社とか・・馬鹿か。
体力のない中小企業が社会に忖度して無理をしたところで、売上が減り経営が厳しくなるだけ。労働力が落ちて売上げが落ち込み、会社が稼げなくなったら、育児休暇だの産休どころではないです、人員整理ひいては倒産一直線です。

一夫多妻制(一妻多夫制)

超富裕層の男性たち(女性でもいいですけど(笑))に一夫多妻を認める。
そちらの方が裕福な家庭の中で、子供たちにしっかりとした教育を受けさせられるでしょう。
単純に子供を増やせば、将来の税収も増えるとか言っている輩がいますが、例えば貧乏人の親たちがお金目当てに子供を増やして、まともな教育を受けられない大人を増やしたところで、さして税収は増えないと思いますが。かかる支出の方が多くなりそう。

子供たちに教育は必要です。ところが貧乏な家庭では十分な教育を受けさせることは厳しい。将来は高等教育を受けた国家官僚や経営者達の奴隷になるだけ。

ちなみに、そんな風に煽り立てている私自身こそが貧困家庭出身でもあります。だからこそ、働いていても、今まで受けてきた周囲との教育格差を感じるし、社会の中での生き辛さが実感として痛いほどわかる。

一時金支給

出産一時金というのは今でもありますし、企業によっては扶養家族の人数に応じ給料に加えて手当が貰えたりします。さらに子供が出来た時の一時金を大きく更に増やすという試み。或いは小学校や中学校、高校進学時に分けて支給というのもいいかも。

この議論もよくされているようで、その際の財源はどうするの?とか、金目当ての親が子供を産むだけ産んで放置するんじゃないの?とか、色々あるみたいですが、結論として実現は難しいでしょうね。

何より子供がいない家庭に対して不公平感が半端ない。独身は然り、たとえ結婚している人でも必ず子供が授かれるわけではない。以前、独身税を検討云々みたいなニュースをやっていましたが、もし導入されたら、私は偽装結婚するでしょう(笑)
国の税金は少なくとも公平に使うべきです。不公平感を国民に与えるべきではない。

結局、今の日本では少子化対策は無理ゲー

耳障りの良い対策ばかり打ったところで、空回りするばかり。手段を選ばなければ、きっと実現できるんですよ。皆の我儘を聞き、綺麗ごとばかりで事を進めようとしても変革など出来ません。
それは今までの歴史が証明しているはず。ほんと、バカみたい。私もですが。

まあ皆の受けの良さそうな無難な政策にしておかないと選挙で票がとれないし、女性は生む機械とか何かのイベントでジョークでも効かせた発言をした暁には、トコトン批判やバッシングの的になるような社会なので、本気で日本の将来を考え、それこそ手段を選ばず効果的な政策を実行できる政治家たちはいないでしょう、というか出来ない。変革は必ず批判されますし。

従って、日本は緩やかに自滅していくことは確定路線です。まあ、完全に崩壊する前には外国人に選挙権を与え、移民を受け入れるでしょうね。もっとも衰退していく国に、外国人労働者が来てくれるかは、また別の話。

氷河期世代の悲哀

ここにして感じるのは、やはり氷河期世代の悲哀。
これまでも労働や結婚、少子化の問題に対してゴミのような対策が打たれてきましたが、現在のように露骨にお金を与え、分かりやすく利益や特権を享受させようとする政策は皆無でした。

結局、我々氷河期世代は見捨てられた世代。過去も未来も社会からは、何のサポートも享受も受けられない。

若い時は受験戦争でお互いに蹴落としあい、就職活動時は企業が選ぶ側で、極めて低い就職率。
就職してからは明らかに雇用側が強い権利を持つ社会構造の中、人権無視の労働環境の中で使い潰される。それでも歯を食いしばって頑張り昇給しても、社会保障費と税金は比例して上がっていき、手取りは増えない。

誰かに助けを求めたところで、全ては「自己責任」で一蹴される。気づいた時には高齢化し、年金はまともに貰えず、社会からは邪魔者扱い。我々を取返しのつかない状態にしてから、やっと若者向けに具体的な対策を打つ。

氷河期世代を散々に使い潰し日本社会の閉塞感と歪みが顕在化したところで、やっと次の世代のために対策を打つと、、いまさら何もかも遅いと言いたい。そもそも我々世代がマトモに子供を作れる環境にいたなら、ここまでの少子化になっていなかったでしょう。
いつか、捨てるもののない無敵化した人々による社会への報復が連鎖のように続いていく・・そんな日が来る気がしています。