FX失敗談 (-400万)

スワップ運用の愚かさ 資産と投資

私は浅はかにも不労所得を得ようとして何度も失敗してきました。ちなみに今までのFXの損害総額は400万くらい。趣味の投資(投機?)の一つ、FXについて失敗談と経験から得た考えを書いてみます。

FXでのスワップで儲けられるか

FXのスワップで儲けることは出来るのか?ですが、結論から言うとスワップで儲けて不労所得を得ようという考えは、あまり現実的ではありません。

ちなみにFXとは外貨証拠金取引のこと。分かり易く解説するとレバレッジというものを掛けて自己資金の数倍の取引をすることが出来ます。

ネット上には高利息の国の通貨を購入してスワップ運用させ、毎日不労所得を得ようなんて記事や情報が溢れています。そういった書籍もたくさん売られていますね。

ところでスワップというのは利息差のことです。

日本では銀行の利息の低さがたびたび話題になりますが、もちろん利息の高い海外の国もあります。そして2023年の今は米国を始め、ほとんどの国がインフレ対策として利上げを行っています。逆に利上げしていないのは日本くらい。
スワップとは利息の低い国と高い国の利子の差分を受け取ることが出来る仕組みです。そして、このスワップ運用で儲けようと試しましたが、見事に失敗したわけです。

失敗した理由

まずは他国通貨との間にスワップは何故発生するかを考えてみます。

基本的に信用の低い発展途上国の通貨は利息が高くなります。何故かというと、利息を高くしないと誰もその国の通貨を購入してくれないからです。

国と国との間の経済関係は信頼によって成り立っています。そして通貨つまりお金の正体は信頼そのものです。お金なんて実質はただの紙切れですから。そこに信頼があるから価値が出るのです。

資本主義の社会において経済活動は通貨によって成り立ちます。
そして信頼の低い国の通貨は、当然価値が低くなります。
しかし信頼が低いが故に、他国からその信頼を高めるため経済発展していかなければなりません。

そこで現状の信頼の低さを補填するため利息を上げて、通貨の魅力をブーストして他の国から投資を呼び込もうとしているのでしょう。

世界で日本だけが低利息

ちなみに日本が何故利息が低いのか。これは日銀の(馬鹿な)異次元緩和政策により意図的に低くしている部分が大きいでしょう。利息を決めているのは日銀ですから。

さらに何故緩和政策をしているかというと、お金を国の中で回したいからという方針があるからですね。国の中でお金が循環しないことを不景気といいますので、お金を回して景気を良くしたいらしい。
景気が良くなっている実感は全くありませんが。

2023年現在、日本だけ利息が低いので、急激な円安になりそうですが、意外と持ちこたえているのは、海外から見ても日本経済に対する信頼が高いという側面もあるのでしょう。もっとも2022年の一時期、150円あたりまで円高が進みましたけどね。

ところで、さっさと今の異常な緩和政策はさっさとやめてほしい。異次元緩和政策は完全に日本経済を歪めました。あれは短期でしかやってはいけないこと。止めるに止められない状態、よく言われる通り、さながら麻薬常習者ですね。そもそも10年以上も続けていたら、異次元でもなんでもないだろ・・。
また日本円が海外ヘッジファンド勢のキャリートレードの餌食になっていることも、円安を加速させる原因の一つですが、この緩和政策はその手助けをしているとしか思えない・・

加えてこのままでは、いつまでたっても庶民が家(不動産)を買えないです。都内のマンションなどは高額過ぎて、子供が遊びで値段をつけたのか?と思えるほどのバブルっぷり。そして昨今の不動産バブルは間違いなく異次元金融緩和により醸成されたものです。利息が上がれば住宅ローンが皆組めなくなり、必然的に家の価格は落ちますが、長年のゼロ金利政策により、ほぼ利息はゼロで借金できるので、住宅の値段は上がり放題。原材料費や人件費の高騰とかニュースでは言っていますが、根本は低金利にあります。

結局、旧黒田総裁率いる日銀は今まで451兆円をばら撒いたようです。キ〇ガイですね。ちなみに黒田は出口戦略すら描かず、2023年の任期満了を受けて春先にとっとと逃亡した模様。愚かな政策の尻ぬぐいをする現在の総裁の植田さんは大変でしょう。

スワップするなら

話を戻して、大きなスワップ利息を受けるには南アフリカランドやトルコリラが有名どころ。
しかしながら、ここら辺の通貨は基本的にインフレしており危険です。トルコリラも値動きが激しい。

海外では金融リテラシーの低い日本のFX投資家のことをミセスワタナベなどと揶揄されたりするようです。こういった安易なスワップ運用をする投資家を狙ったヘッジファンドによる仕掛けもよく起きます。一時的に通貨の価格を大きく変動させてロスカット(強制決済)させるのです。

もし途上国と呼ばれる国の高利率通貨を運用するならレバレッジは2倍程度にするのが妥当と言われますが、少ない資金でスワップを多く受け取ろうと欲を出すと、、私のようになります。

世界各国の通貨というのは世界情勢に影響を受けます。そして大抵の場合、信頼の低い国の通貨は大きく下落します。
スワップ目的で通貨を保有していても、金利による利益より為替差による損害が大きくなり、結果としてロスカットされるのです。

スワップ運用は無謀か?

以上の理由から、スワップ目的の運用は極めて不安定であり私の経験からもオススメはしません。
ただし現在利上げをしているアメリカドルであれば、スワップ目的でも購入してもいいかもしれません。世界の基軸通貨ですし、信頼も高いです。またスワップだけでなく為替差益も狙えます。

ただ世界がドル回帰すると、世界不況になるという歴史もあります。皆ドルを購入するため途上国などにお金が投資されなくなるためです。

アメリカドルはFRBというところが利息を調整していますが、どうなるか?
今は積極的に利上げをしており、昨年からリセッション(不景気)が懸念されているようです。

重要なことは自分で考え、動くこと

世の中の情報は、利害関係が入り混じっていて情報の取捨選択がなかなか難しいです。特に投資関係の情報は、その最たるもの。

投資は自己責任が基本です。大切な自分のお金を守るため、これから投資をはじめる方や私のように負け続けて悔しい思いをしている方、金融リテラシーを高めて、より良い投資生活を送ってください・・と失敗ばかりの自分に言い聞かせます。